出産一時金は一部先払い可能!出産費貸付金制度 その2~産後の再申請と限度額適用認定証

出産前に「出産育児一時金」の一部金額を受け取れる「出産費貸付金制度」の産後再申請についてと、もしも分娩にかかる医療費が高額となった場合に備えて「限度額適用認定証」を同時申請しましたので、そのメモです。

産前に受け取るのは33万円までの金額ですので、産後に再申請の書類を提出することで残金の9万円を受け取ることができます。

出産費貸付金の産前申請についてはこちらの記事でどうぞ。

出産費貸付金制度の再申請

出産費貸付金の再申請(出産育児一時金の申請)に必要なものは以下です。

  1. 「健康保険出産育児一時金支給申請書(貸付用)」
  2. 分娩費支払い済の領収証(コピー可)

1の申請書は、振込通知書とともに返送されてきたものです。
そのまま産院窓口へ提出して、空白だった出産証明の欄に記載押印してもらいましょう。
2の領収証はコピーの提出で大丈夫なので、念のために原本は自身で保管しておいたほうが良いと思います。

あとは、同封されていた返信用封筒に必要書類をいれ、ポストへ投函するだけで再申請手続きは完了です。

 

会社などを経由して「出産手当金」と「出産育児一時金」の手続きする場合の注意点

会社経由での手続きとして、「出産手当金」と「出産育児一時金」の必要書類を一度に受け取り、「病院の証明を貰って提出してください」の流れになるかもしれません。

「出産手当金」は産休期間に対して算出される手当金なので、病院で証明を受け会社経由で健康保険協会へ提出して大丈夫ですが、「出産育児一時金」は出産費貸付金の申請を行っていますので、重複して会社経由での手続きはできません。
もしも書類を受け取ったら「出産育児一時金は、自身で手続きを行います。出産手当金の手続きのみお願いします」などと伝え、会社からは手続きしないようにしてください。

 

出産一時金の残金振込

5月1日に再申請の投函をし、翌週9日に上記の完了通知書と借用書が到着、同日に指定の口座に振り込まれました。祝週末を含め8日後です。
こちらももっと日数がかかるかと思っていましたので、連休明けに即振り込まれて拍子抜けでした。ありがたい。
借用書は、産前の申請時に提出していたものが返却されてきました。

この完了通知書の受け取りと、現金振り込みの確認で、出産費貸付金(出産育児一時金)の手続きは全て終了です。
前回の貸付金のときも、今回も、早めに振り込まれて驚きました。
もしかしたら「こういった手続きには時間がかかる」といった印象の大半は、「会社→自身→会社→健康保険協会」といった書類リレーの日数なのかもしれませんね。

限度額適用認定証の申請と交付

これは、出産育児一時金ではないのですが、同時申請しましたので関連事項としてのメモ。

基本的には通常分娩費は自費扱いとなるので、社会保険の類は適用されませんが、通常ではない分娩になると医療費として社会保険が適用されます。
出産にあたって一番可能性が高いものとしては「帝王切開」での分娩だと思います。
これは予定していなくても、何らかの経過やトラブル等で、直前に緊急的に帝王切開に切り替えられることも珍しくありません。

分娩費支払金額が高額になった場合は、後日に申請することで自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」が適用されますが、あらかじめ事前に申請しておくことで、病院へは自己負担限度額のみの支払いとなる認定証を受理できます。
これがあると、「あとで申請して返金」となる高額医療費が「最初から自己負担額のみの負担」となります。

支払う負担限度額に違いはありませんが、こちらも出産一時金と同様に「一時的に自身で全額負担するかどうか」の分岐点ですね。
今回は貸付金の手続きのついでがあったので、一緒に申請書を出しておきました。
こちらも数日後には郵送で認定書が送付されてきました。
もちろん認定書を受理したのみで制度使用しなくても構わないので、とりあえず一緒に申請しておいて、結果的に使用しなくても良いとのことです。
申請期間は1か月単位で1年まででしたので、私は臨月になった4月から出産予定月の5月までの2か月間の申請にしました。

発行された認定証は、産院窓口に提出するだけです。
また、これは「高額医療費」全般にかかるものですので、分娩費以外にも使用できます。
なにか高額な出費の予想される医療を受ける可能性がある際に、覚えておくと心強いのではないでしょうか。


用紙への記載や提出などの手間はありますが、特別難しい手続きがあるわけでもありませんでした。
窓口での提出時や、病院での支払い時にも特別怪訝な対応をされることもなかったので、出産にあたり手持ちの現金や支払いに不安のあるかたは、積極的に利用しても良い制度なんじゃないかと思いますよ。

全国健康保険協会 協会けんぽ 大阪支部
出産費貸付制度について
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/osaka/cat080/kashitsuke/kasitukesyussan
高額医療費貸付制度について(限度額適用認定証)
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3020/r151


この記事は私がH29年に制度利用した際のメモです。
(「全国健康保険協会 協会けんぽ 大阪支部」で、「出産予定日まで1か月以内の申し込み」)
制度の詳細や利用の流れなどは、年度や健康保険協会や支部により異なるかもしれませんので、詳細はご自身所属の健康保険協会へお問い合わせください。