春を彩る花の代表は、なんといっても桜だと思います。
神宮にもちろん桜があり、春ごろに訪れると、桜を眺めながら宇治橋を渡ることができます。
さくら前線北上中。
伊勢だより 赤福十一代目店主 (平成二十四年)
こちらの桜の名所と言えば、誰もが宮川の桜堤をあげますが、神宮神苑の桜の風情も格別です。
ご存じソメイヨシノに山桜そして八重の樹々が点在して、芽吹きの緑にうつります。
そして、五十鈴川の水面に落ちた花びらは、宇治橋の下を小さないかだのようにつらなって流れていきます。
四月五日
伊勢神宮は年始かお盆ごろに訪れることが多く、神苑にあるのは大きな杉や小さくかわいらしい野花のイメージだったので、春ごろの色めく宇治橋や五十鈴川を見られると、ちょっと珍しい&うれしい気持ちになります。
若葉色に桜色の濃淡がとてもきれいで、もう数年は真新しい宇治橋の白木とのバランスが楽しめるかと思います。
今年に限っては、世界中で外出自粛のムードがあるので、気軽に訪れることもできませんね。
神苑も桜も逃げないから、また来年、再来年のお楽しみです。