お婆にゃん、真夏の朝の大事件

うちには15歳の年寄り猫がおりまして。
我が家での通称お婆にゃんです。
ずっと同世代の犬と一緒だったからかして、ひっくり返っておなかを出して眠ることも、人の後追いをしてついて回ることもめったにしない、距離感を保つタイプの猫です。

人に何かを訴えに来ることも滅多になく、「にゃーん」と鳴いて話してくるよりも、じっと傍で無言の圧をかけてくるだけなので、それに気が付かない人に踏まれそうになったり蹴られそうになったりすることも。
常に人が察してあげないといけないお嬢様。それがうちのお婆にゃんです。

最近は、マズルω部分が腫れて病院通いをしたり、腎臓の負担や貧血が思ったよりも深刻で、毎日の投薬や注射が大変です。
年相応に眠る時間は増え、足腰もおぼつかない様子で、のんびりとした時間を過ごすようになってきました。
今夏はとうとう出窓にのるのが億劫なのかして、玄関で日向ぼっこをしていることが多くなりましたね。

先日、朝から大事件が発生しました。

お婆にゃん、朝から、風呂に落ちる

いやほんと、飼い主が悪いよごめんね。
お婆にゃんは普段から水をほとんど飲まず、唯一飲んでいたのが浴槽の洗面器に溜めた水か、そこへ蛇口から出した水でした。
毎朝、私が起床してトイレ等に行っている間にお婆にゃんも一緒に起きてきて、洗面所扉前で待機しています。

そうして私が洗面所と浴室の扉を開け、水を飲みに入っていたのですが、その日はうっかり「洗面器に水をはる」のを忘れてしまったんですよね。
そして良くないことは重なるもので、その日はたまたま前日に風呂に入った家族が湯を抜くのを忘れていたようで、浴槽に水が残ったまま。

洗面器に水がなかったときは、洗面器前で待ち続けていると、そのうちに人が様子を見に来るときに気が付いて水をだすのですが、この日はそれも遅くなってしまった。
おそらく待てなくなったお婆にゃんは、自力で何とかしようとして…浴槽にドボーン!

私が気が付いたときは、バシャーンガシャガシャといった騒音と、次に浴室から飛び出してくるずぶ濡れ猫。
溺れなくて、ほんとうによかった。
まだ飛び出してくる体力と筋力が残っていて、ほんとうによかった。

お婆にゃんの心にダメージがあったのか、それから浴室に水を飲みに行く回数がさらに激減したお婆にゃん。
そのかわり、翌日に少しだけ良いこともありました。

水を飲まないお婆にゃんが気がかりな私は、この春にNEWアイテムを動員していたのですが、なんと、なんと。

ジェックス ピュアクリスタル 全猫用 ガーリーグリーン
(ペット用の飲み水循環器です、上に水が湧き出してフローするようになっています)

 

ようやく、飲んでくれました!
「興味があるようだけれど遊んでいるばかりで」だとか「気にしているけれど飲んでくれなくて」といったレベルではなく、まるきり存在自体をガン無視され続けていたんですよ。
それでも毎日水を替え容器を洗い、いつか飲んでくれるだろうと期待し続けていました。
この夏までなら、返金キャンペーンもやっているので、数か月様子を見て最終的にはそれで返すかなと思っていたところでした。

やったー!飲んだー!!
怪我の功名、瓢箪から駒。
そうだよ、そこのお水はいくらでも安全に飲めるからね。
私、おもわずガッツポーズです。

猫にとっては災難な大事件でしたが、結果的には良いほうに転んだ次第なのでした。